自炊探偵、あらわる。

The Adventures of Detective Gohan

サイバーパンクな蛍光ゼリーを作る

突然だが、蛍光物質であるビタミンB2は紫外線を浴びると発光する。これは先日スーパーで特売(78円)になっていた『デカビタちいパワー』なるドリンクなのだが、ここにブラックライトを当ててみると…… 光る。成分に含まれているビタミンB2がブラックライトから…

怪奇!ぷるぷるうさぎプリン、あらわる。

韓国食材を買いに新大久保に行く際は、キッチン雑貨も必ずチェックしているのだが、今回もボムカフェさんで珍品を発見した。韓国から今まさに日本中のカフェに勢力を拡大している『ぷるぷるうさぎプリン』の型である。 日本では『猫プリン』とも呼ばれている…

カート・コバーンのレシピ『ママのシーシェル・シュリンプ・サラダ』を作る

シリーズ5回目は再びニルヴァーナの故カート・コバーンのレシピから。出典は前回同様、彼の手書きノートである書籍『Journals』だ。ミュージック・ビデオのアイディアと同じページに書かれており、『moms seashell shrimp salad』という料理名が読める。シー…

150年の技で簡単かつリアルなアメリカン・ハンバーガーを作る

今回はハンバーガーだ。もちろん、今さらではなく、今だからこそお伝えする価値があるレシピを書くので期待して欲しい。ありふれた食材で誰でも簡単に本格的なハンバーガーが作れる。 先に概要だが、まずアメリカに 150年前から伝わる技を伝授する。基本的な…

カート・コバーンのレシピ『ノー・ベイク・クッキー』を作る

今回はニルヴァーナのカート・コバーンが遺したレシピでクッキーを作る。少し変わっていて『アンプラグド』ならぬ『アンベイクド』なクッキーだ。つまり、焼かない。まずはいつも通りレシピの紹介から始めよう。 そのレシピは2002年に発売された、カートの直…

チュモッパ(チュモクパプ)の最高の食べ方と隠し味の考察

大人気のチュモッパ、またはチュモクパプは韓国の小さいおにぎりで、検索すればレシピがたくさん出てくるんだけど、どれも作り方にしかフォーカスしていないのが気になる。 と言うのも、チュモッパはそれだけで食べるというより、辛い料理と合わせて食べるこ…

マイルス・デイヴィス のレシピ『サウス・サイド・シカゴ・チリ・マック』を作る

マイルス・デイヴィスは料理が大好きだった。ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコックらとジャズ史上最強のクインテットを結成した黄金の1960年代は、じつはマイルスにとって自炊熱中時代とも言えるようだ。 1989年の自伝『Miles』によると60年代から外…

もはや豊橋の要素があまりない『豊橋カレーうどん』の作り方

将棋を観戦していると「指されてみると厳しい手」という独特の表現をよく耳にする。それは、予想外の妙手が炸裂したことを意味する定番フレーズだ。当然観ているほうも盛りあがる。そして、これは豊橋カレーうどんについてもぴったりな表現かもしれない。ご…

マシュマロクリーム狂想曲 フラフ(fluff)の最高の食べ方

輸入食品店でたまに見かける、パンなどに塗るマシュマロクリームのフラフ(fluff)。ほんとたまにしか見かけないので人気があるのかどうなのか、初見では判断が難しいと思う。今回はそんなフラフの最高の食べ方と全米の注目を集めた胸熱なエピソードについて書…

知られざるウェディング・スープ

バレンタインデーも近いので、最高にうっとりするネーミングの料理のことを書きたい。イタリアン・ウェディング・スープだ。 イタリアからの移民が全米に広めた料理で、肉と野菜を合わせて煮込み、そのマリアージュを楽しめることがその名の由来。単にウェデ…

ローリング・ストーンズ のレシピ 『ホットドッグ・オン・ザ・ロック』を作る

少し前に海外のSNSで、1967年発行のレシピ本『Singers and Swingers in the Kitchen』なるものが話題になっていた。当時のトップ・ミュージシャンのお気に入りレシピを集めた企画で、レシピはどれも簡単ながら、人柄や音楽以外での創造性が垣間見れる貴重な…

昭和の神レシピ 白菜のあったか煮

大寒を迎え、寒さ一層に厳しいこの時節、私にはちょくちょく作るメニューがある。現代の家庭料理の礎を築いた昭和の偉人、故・小林カツ代氏が考案した『白菜のあったか煮』だ。 1989年刊の『小林カツ代のアッという間のおかず』に掲載され、以降『白菜とツナ…

マフィアが遺したレシピ 暗黒街の『プロズート・ポモドーロ』を作る

数多の犠牲、刹那の栄光。そして、鮮血が如き真っ赤なトマトソース。傑作揃いの70〜90年代マフィア映画を食に注目して鑑賞する方も多いだろう。 マフィアの底知れぬ食へのこだわりを取材したカルチャーマガジンHEAPSの記事によれば、黄金期の暗黒街で人気だ…

陰陽鶏そぼろ丼奇譚

ある夏の日に、私は妻とともにコロナに罹患した。高熱こそあれ食欲はあったので、行き場のなくなった弁当用のそぼろに手をつけることにした。 いつも弁当という密室に詰めている鶏と卵。丸い茶碗の上に広げるのは新鮮だった。鶏から装るか?それとも卵からに…

鍋底に眠る黄金 イランの妙技『ターディグ』

欧州に住むイランにルーツがある女性とSNSで繋がりがあるのだが、彼女が頻繁に投稿する米の料理がいつ見ても謎だった。ケーキのような形をしており、上から下に黄金色のグラデーションがかかっている。ハッシュタグを手掛かりにその料理の名を突き止めた。Ta…

自炊探偵の事件簿

自炊とは推理することにあり。レシピ、伝聞、ひらめきなどを手掛かりに自分好みの味を追求しているとき、人はみな探偵になる。 オリジナル料理、知られざる世界の料理、クックパッドに載せるまでもない料理……ユニークな視点で独自の情報発信を目指す炊事を推…